着物

やっぱり結納はやるべきなのかな

私たち二人の間では、結婚式の費用も賃貸の費用も二人の貯金から負担するつもりでした。
ですから結婚式も、海外で少人数、というよりも渡航費用や宿泊費を自己負担してくれる人だけでやろうという考えでした。
結婚式に来てくれるのは、親とホントに親しい友達だけで、もちろんご祝儀はいただかない考えだったんです。

両親にとって大切な式

でも、これは双方の両親には理解できない発想だったようです。
私の父は、もともと都会の下町の育ちで、
「そういうことならまあしょうがない。結婚式には行くし、少しだけどお祝いもする」といってくれましたが、
母には「結納がないなんて可哀そうに」といわれてしまいました。

彼の方では、ご両親が「それでは、親戚への披露はどうなる?第一相手の親御さんが納得しないだろう。」と、
結納なしなんてありえないという考えです。
もちろん結婚前にはホテルで両家顔合わせを計画していたのですが、それでは納得できないようです。

実際ホテルでは、ちゃんと結納式や婚約式のコースが設定されていました。
私たちの結婚準備で一番、どうしていいかわからなかったのが結納の問題です。

結納の意味

彼のお兄さんの時には、結納をお姉さんの家までもっていって、
お姉さんの家では6畳間を結納飾りと嫁入り道具の披露に使われたそうです。

母にこの話をしたところ、母も「そんな事はうちではできない。やっぱり結納はやめとく?」と尻込みしていました。

昔は結納が正式な婚約で、男性側が家の準備と結納金を準備し、
女性側はその結納金で嫁入り道具を用意したそうなんです。

なんで男性側がすべて用意するのかというと、
男性側に女性を嫁にもらうという意味があったからです。

今は個人と個人が結婚をして新しい家庭を作るわけですから、結納式は実質的な婚約式という事になります。
彼と私の感覚では、結婚には直結しない出費ということになってしまいます。

親にとって大切なこと

自分たちにとっては結納はあまり意味がない気がしますが、
親の気持ちや立場を考えると大切なことなのかもしれません。

それを考えると結納が全く無意味なことではないような気がしてきたのでした。

私の母親がいうには、望まれて結婚するんだという嬉しさがあったというのです。
結婚は二人のことですが、でも人生でも最も大切なことです。
それを、親がかりでやって当たり前ではないかといううんです。

そう言われるとむやみに親のやり方を否定するのは、意固地なのかとも思えてきました。

実はかれが結構頑固に結納に反対していたんですが
、親の一生懸命さにも応えるのが大人の対応だという考えに動いてきたのです。

結局、海外での少人数の挙式とハネムーンを認める形で、
彼の地元での親戚だけの披露宴、私の地元での結納式で話は落ち着きました。

彼の地元での披露宴については、彼のお家が気を使って費用負担の申し出がありました。
まあまあ妥当なところだと思います。
私の両親は、自分の地元で結納をしてもらうことをとても喜んでいます。